リスティング広告
2018.06.29
リスティング運用担当者の仕事の変遷
こんにちは。広告運用担当の山本です。
個人的な話になりますが、私、リスティング広告の運用をするようになって7年近くになります。
広告の仕様が変わったことで、仕事の内容もずいぶん変わりました。その変化について書いてみます。
単価調整が重要でなくなった
かつて、リスティング広告の運用といえば入札単価の調整が大きなウェイトを占めていました。
入札を上げれば費用もコンバージョンも増える、下げれば費用もコンバージョンも減る。
そのバランスをとるのが主な仕事でした。
しかし、GoogleやYahoo!の学習機能の精度が上がり、自動的に調整してくれるようになりました。
今は地域ごと、デバイスごと、年齢層ごと、性別ごと、ターゲットリストごとに入札単価調整をできるようになっていますので、
人力でありとあらゆる状況に合わせた最適な入札価格を導きだすことはほぼ不可能になりました。
もちろん今でも入札価格は重要ですが、たくさんある「調整すべき項目」のひとつとなりました。
広告文の重要性が増した
かつての広告文はタイトル15文字、説明文19文字×2 という制約がありましたが、
今では広告文の文字数が増え、サイトリンク、コールアウト、構造化スニペット、価格表示オプションなどさまざまな広告表示オプションが追加できるようになりました。
また、ディスプレイ広告でもレスポンシブ広告が導入されたことで広告の追加が容易になりました。
その結果、広告文の重要度が高まりました。
かつては入札単価さえ高く設定しれいれば、どんな広告文でもそれなりの成果を出すことができました。
しかし今は、ユーザーの検索ニーズに応える広告文を出さないと成果が出ません。
逆に言えば、質の高い広告文を入稿すれば、予算の大きな競合会社にも太刀打ちできるようになったということです。
広告文の 追加→テスト→成果検証→追加……というフローをくりかえすことで、大きな成果が出るようになったのです。
自動化できる部分が増えた
入札価格の調整もそうですが、予算の調整、広告の最適化など、GoogleやYahoo!が自動的にしてくれる部分が増えました。
自動的にキーワードや広告をつくる機能も登場しています(正直、まだ性能には不満がありますが)。
しかし運用担当者の仕事が減ったかというとそんなことはありません。
自動化を適切に働かせるためにの仕組みづくりをしなければ、どんなにツールが優れていても成果が出ないからです。
単純な「〇位以下だったら入札を上げる、〇位以上なら下げる」という作業からは解放されましたが、
その分もっと広い視野で広告戦略を立てていく必要性が増したのです。
電卓がExcelになったからといって、仕事は減っていないどころかむしろできることが増えているのと同じですね。
これからのリスティング広告の運用者について
自動化される部分は今後も増えていくでしょうが、広告運用者の仕事は減るどころか増すばかりでしょう。
素人でも金にものをいわせれば勝てる時代は終わり、より専門的なスキルを持った担当者が運用しないと成果が出なくなることでしょう。
それは、少ない予算でも考え方ひとつで勝つチャンスが生まれやすいということで、今後さらにおもしろい分野となっていくのではないでしょうか。