リスティング広告

2017.06.22

LP(ランディングページ)って必要?

LPがないとリスティング広告ができない!?

「リスティング広告をやってみたいんだけどLP(ランディングページ)がないからできないんだよね」
と言われることがあります。

「御社はホームページお持ちですよね。それを使えばいいじゃないですか」」
「えっ。でも、制作会社からはランディングページがないと広告をやっても効果が出ないと言われたんですが……」
「それは良くない会社ですね……」

制作会社としては制作をしないとお金にならないので、そういうことをいう会社もあるのでしょう。
ですがリスティング広告にLPは欠かせないものではありません。
実際、私たちが運用しているリスティング広告はLPを使わないケースのほうが多いです。

LPをつくるメリットとデメリット

LPをつくるメリットとしてはこんなところでしょうか。

  • 制作がかんたん
  • 計測がかんたん
  • 見せたい情報だけを見せることができる(見てほしくない情報は隠せる)

でもこれってよく考えると、どれも企業側の都合であって、ユーザー側の事情ではありませんよね。

たとえば人材紹介サービスで考えてみましょう。
LPでサービスの内容、求人数、実績などを伝えて「まずは登録を!」と促します。
ですがユーザーが気にするのはそれだけとはかぎりません。

「この会社、よく聞いたことがないけど何年ぐらいやってる会社なんだろう?」
「ここを利用したユーザーの声を知りたい」
「実際の求人を見て自分で検索してみたい」
「高齢者雇用にも対応してるんだろうか?」
「しつこい勧誘があったら嫌だな。すぐに退会できるのかな?」

いろんな疑問があると思います。10人いれば10通りの気になるポイントがあることでしょう。
LP内ですべての疑問に答えることはほぼ不可能です。途方もなく長いLPを作ればできるかもしれませんが、登録率は下がるでしょう。

LPでの配信が適していない業種

LPでの配信が適している業種とそうでない業種があります。
おおよその傾向として、

  • 料金が発生する
  • 人生の重大な決断に関わる(転職、家の購入など)
  • 人に知られたくない問題(借金や離婚の相談など)

こういった業種の場合は、ユーザーが決断するまでに時間がかかり、たくさんの情報を集めようとします。
LPだけでは不安を感じて登録・購入に至らないケースが多いのです。

複数ページのあるホームページとLPに均等に広告配信した結果、LPのほうが成果が悪い、ということがよく起こります。

逆に「無料の資料請求」「メルマガ登録」ぐらいの軽い訴求だと、LPでも効果を上げることが多いです。

LPも一から作る必要はない

またLPを作るといっても、必ずしも制作会社に作ってもらうほうがいいとはかぎりません。
かんたんなページでしたら専門知識がなくても無料で作れるツールはいくつもあります。
まずは無料のツールで始めてみる、というのもひとつの手です。

仮に、無料で作ったページのコンバージョン率(目標達成する割合)が2%、
制作会社にLPを作ってもらうと20万円かかるけど、コンバージョン率は3%に増えるとしましょう。
使える予算は50万円、平均クリック単価は100円で広告配信します。

制作会社にLPをつくってもらった場合、広告配信に使える金額は予算50万円 - 制作費20万円 の30万円ですので

広告費30万円 ÷ クリック単価100円 × コンバージョン率3% = 90コンバージョン

となります。

無料ページの場合だとこうです。

広告費50万円 ÷ クリック単価100円 × コンバージョン率2% = 100コンバージョン

多少コンバージョン率が低くても、無料ページをつくったほうがお得、ということになりますね。
もちろん長く使いつづければいいLPを制作したほうが得なんですが、制作会社がつくったLPのほうがコンバージョン率が高くなるという保証はありません。
(業界のことを熟知している人が作ったもののほうが見た目のきれいなLPより高い成果を出す、なんてことは往々にしてあります)

LPはひとつの手段

予算が少ない場合は既存サイトや無料で作れるページを使用したほうがいいでしょう。
また予算が潤沢にある場合でも、LPがいちばん高い成果が出るとはかぎりません。

まずは今あるものでやってみる。
予算に余裕が出てきたらLPも制作して、どちらが成果が良いかを比較する。

このような形をとるのが、いちばんリスクも少なくてはじめやすいのではないでしょうか。

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